2019年10月22日は、普段現場と向き合っている臨床心理士にとっては、
なかなか聞く機会がない『お金』をテーマにしたセミナーを開催しました。
今回は臨床心理士が自分の人生をプランニングする上で重要となる、
ローン、確定申告、保険を取り上げ、それぞれを専門とされている講師の方々に来ていただきました。
第1部『考えてみたいローンや家の購入』では、
株式会社 eco.プランニング 米様にお話しいただきました。
まだまだ常勤職が少ない臨床心理士にとって、「家をどうするか」という悩みを持つことは
珍しくありません。そこで、いくら収入があればローンが組めるのか、
そもそもローンを組むことができるのか、転職するとどうなるのかといった疑問にお答えいただき、
またそもそも住宅ローンとは何なのかという基本的なお話もしていただきました。
そして、賃貸と購入、マンションと一戸建ての違いや、
居住と同時に加入する火災保険の仕組みなども教えていただきました。
例えば「マンションの一室が火事になり、他の部屋にも被害が及んだ場合、
誰の保険が適用されるのか」など、当研究所のスタッフとのやりとりや、
フロアからの様々な質問を通じて、より具体的に考えることができました。
第2部『知っておきたい確定申告』は、行政書士法人エドヴォンの江道寺様にお話しいただきました。
確定申告のセミナーは当研究所では2回目の開催となりますが、
今回はキャンセル待ちの方が出るほどの反響がありました。
臨床心理士は、大学院を出た後も学会への参加、SV、専門書の購入など、
自己研鑽のための支出がとても多くなります。そうした状況を踏まえながら、
確定申告においてどのような知識があれば支出を経費として扱うことができるのかなど、
具体的な手続きの方法も含めて分かりやすく教えていただきました。
また、心理士にとっては切実なテーマだったこともあり、質疑応答の時間を待たずに
たくさんの質問が出ていました。
例えば個人事業主の届け出を出すことでどういったメリット・デメリットがあるのか、
何が経費に入り、何が入らないのかといった細部に至る疑問まで、
ひとつひとつ丁寧にお答えいただきました。
第3部『入っておきたい医療保険・生命保険』では、
ファイナンシャルプランナーの杉村様にお話しいただきました。
そもそも医療保険や生命保険とは何か、定期と終身の違い、入っていないとどうなるか、
生命保険で貯蓄するとはどういうことか、といった基本的な話も詳細にご講義いただきました。
また、普段詳しく聞くことのできない臨床心理士資格認定協会が指定する団体保険についても
教えていただき、客観的な立場から、心理士の年代やキャリアの段階に応じてどの保険が有用か、
といったご助言もいただきました。
今回は3つのテーマを通して、改めて臨床心理士が自分の身を自分で立てていくための
様々なヒントをいただけたと思います。
今後ももしご希望があれば、心理士の「お金」にまつわるセミナーを企画していきたいと思います。
こういう企画でセミナーを開いてほしいなどのご要望がございましたら、
ぜひお教えいただければ幸いです。