多学派で鍋&たこ焼きパーティを開催しました!
14時30分からは、2階の和室でおやつとジュースを囲み
おススメの専門書を紹介し合う時間となりました。
勉強会などはいつも1階の洋室で行うのですが、今回はあえて2階の和室での実施としました。
その理由は精神分析や精神分析的心理療法でしか用いられることのない「カウチ」を置いているから。
全員がそろうまでの間、やはり話題は「カウチ」になり、
「初めてみた」「実践しているところを見てみたい」などの感想を話されていました。
参加者の年齢層は20代から30代後半。男女比は半々。
臨床歴最年長者は、臨床心理士資格の2回目の更新を終えたばかりの当研究所スタッフでした。
大学院で出会った先生の教えを引き継いでいる方、学びたかったことを求めて大学院を決めた方
臨床をやっていく中で少しずつスタイルを変更していった方など様々でした。
今回ご参加いただいた方のオリエンテーションは
認知療法寄りのCBT、行動療法寄りのCBT、PCA、ユング心理学、体癖&アドラー心理学、精神分析が2人でした。
臨床実践やオリエンテーションは、臨床家個人の人生史が大きく影響しているように感じます。
そしていよいよ専門書の紹介となったのですが・・
ほとんどの方が「選びきれなくて・・」と2冊持ってきてくださっていました。
今、読んでいる本。
自分の原点となる本。
今の実践に活きている本。
必要に迫られて読んだ本。
など、選択基準は様々。
書籍の内容だけでなく、著者への思いについても語られる方が多く、
さまざまな愛を感じることができました。
みなさんが持ってきてくださった書籍を並べて写真をとってみましたが
どの書籍がどの学派の方のものか・・だいたいわかりますかね?
書籍の紹介が終わったところで、お互いに質問タイムとなりました。
「フォーカシングって何にフォーカスしているんですか?体感とは違うのですか?」
「ユング心理学の目的って何ですか?介入はしないんですか?」
「CBTって認知療法よりと行動療法よりとで派閥とかあるんですか?」
「事故などで骨を損傷したり、体系が変われば、人生が変わってしまうといことですか?」
「精神分析の訓練ってどうやってなされているんですか?」
などなど、次から次に質問が飛び出し、2時間の予定のはずが、気がついたら15分オーバー。
若手メンバーだったからこそ、「こんなこと聞いていいのだろうか?」といった空気もなく
お互いに批判し合うこともなく、同じ心理士同士、純粋な知的好奇心に基づくやりとりの場となりました。
その後、17時からメンバーが少し入れ替わり、1階の洋室で鍋とたこ焼きとお酒をいただきながら
話題は臨床実践について、になりました。
新しく加わったメンバーは、ABA、遊戯療法、発達心理、といった方々。
目標設定はどうするのか。どうなれば終結なのか。
適応範囲はどうなのか。治療同盟はどうしているのか。
といった全ての心理療法に共通しているところでも、学派によって考え方が異なっていました。
さらに
「GWなど休日の取扱いはどうするのか」
「謝罪しなければならない場合はどうするのか」
「クライエントが泣いた時の対処法は?」
といった具体的な臨床場面の話になり、その対応方法やそれについての考え方の違いも明らかとなりました。
そのうえ
「スーパービジョンを受ける時に持っていく記録」や
「事例検討の方法」
など訓練の仕方、受け方によっても違いが明らかとなり
それぞれ驚きの声が上がりました。
食とお酒がどんどん進み
日本酒、ワイン、ビール、酎ハイがどんどん空に。
話も尽きることなく、22時半になって解散となりました。
みなさん口々に「面白かったぁ」とおっしゃって下さり
「今度、あの本を読んでみます。」
といった会話も聞こえてきました。
みなさんが帰った後、片付けながらスタッフ同士でも感想を言い合い
「やはり餅は餅屋に聞くのが一番」という結論に至りました。
ぜひまた第二弾を企画したいと思っております。
どのような内容にしたい等、皆様からのご希望が聞けたら幸いです。
P.S キムチ鍋と寄せ鍋をしたのですが、勢いよく食べてしまい、写真がありません・・