『オンラインシンポジウム 「公認心理師」という資格を若手が考える』を開催しました!

6月14日日曜(10:00~16:00)に、『オンラインシンポジウム 「公認心理師」という資格を若手が考える』を開催しました。Zoomを使ってのシンポジウムですので、定刻にオンライン上に参加者の皆さんにお集まりいただいて開始しました。

シンポジストは当研究所のスタッフに加え、日本福祉大学講師の安藤佳珠子先生(精神保健福祉士、社会福祉士)にお越しいただきました。全員が公認心理師の資格保持者です。今回のシンポジウムのテーマにもありますように、公認心理師に求められる役割や知識は公認心理師法に明記されていますが、臨床現場で求められる専門性とはどのようなものでしょうか。臨床心理士とはどのように異なるのでしょうか。臨床心理士である当研究所スタッフと、ソーシャルワーカーとしての専門性をもつ安藤先生との対話を通して、そもそも心理士とソーシャルワーカーの専門性の違いとは何かを明確にしたうえで、公認心理師に求められるものについて、今回は考えていくことになりました。

シンポジウムの流れとしましては、まずなぜ公認心理師資格を取得するに至ったのか、そして、自身の元々もつ資格の専門性とは何かについて各自紹介をし、話し合いました。その中で、心理師とソーシャルワーカーとでは、まったく質の異なる専門家であるということが非常に明瞭になったと思います。クライエントを理解する視点の違い(マクローメゾーミクロ、ソーシャルワーカーはかなり広い視野でクライエントも含む全体の状況を見ている)や、自身をどのように用いるかということ(ソーシャルワーカーには自身さえ社会資源であるという発想がある)、価値や理念をもってのかかわりなど、違いについて考えるための軸があがりました。したがって、公認心理師が、臨床心理士と精神保健福祉士の両領域を兼ね備えた資格になりうる、ということがいかにありえないかということが議論の中でよくよく分かっていったと思います。

シンポジウムの後半にはZoomのチャット機能も用いて、参加者の方々のご感想やご意見も聞きながら、さらに議論を深めることができました。「公認心理師」という国家資格は社会からのニーズのもとに成立した部分がありますが、その内実は、今後、資格取得者が声をあげて作り上げていかなければならないものであり、臨床心理士がこれまでの歴史の中で作り上げてきた心理の専門性をいかにその資格の中に継承していくかということが重要ではないかという話になりました。また、心理士が組織の中で、自分のできることとできないこととを発信していくことの重要性や、組織の中で動くということをいかに重視できるかということも今後の課題としてあるのではないかという意見が出ました。

5時間(休憩時間を含めると6時間)という長丁場ではありましたが、公認心理師について思索を深める貴重な機会になりました。ご感想の中には、他職種がクライエントをどのように考え、理解してかかわっているのかを知る良い機会になった、というご意見もありました。また、オンラインだからこそ参加できたというご意見も聞かれました。

今後もこうした研修の開催を企画できればと考えております。