現場で生きる心理検査を学ぼう2020 第5回 公開スーパーヴィジョン を開催しました!

本日、8月2日に研修会「現場で生きる心理検査を学ぼう 2020」第5回の公開スーパーヴィジョンを開催しました。
外部の講師の先生をスーパーヴァイザーにお招きして、人格検査の事例検討を行いました。これまでに「現場で生きる心理検査を学ぼう2020」の中で、学んできたTEGやSCT、MMPIの検査データを中心でした。講師は、京阪病院の岸本和子先生にお越しいただきました。

午前の会ではMMPIを中心に、午後はSCTのデータを中心に、事例発表者に対してスーパーヴィジョンを行いました。事例検討ですので、ただ心理検査のデータを見て、どう解釈するのかだけを検討するわけではありません。心理検査を受けに来られた方がどんなことに困られているのか、困っていることについて役に立つ情報を得るために必要な心理検査やテスト・バッテリーにはどのようなものがあるか、そして検査者と被検者のやりとりから観察し得る有用なデータは何か、なども心理検査データを深く理解する上では役に立ちます。

MMPIは550の質問項目から、多彩なデータが現れますが、まずは数値データをどのように理解するかが重要となります。基礎尺度(妥当性尺度や臨床尺度)や追加尺度、その他の指標などをしっかりと理解しておき、それから数値に含みこまれるであろう意味を、解釈にまつわる専門書を手掛かりに仮説を構築していきます。ただ、この数値が高いからこうだ、という単線的な理解ではなく、一つの数値は多層的な意味を持つことを忘れてはなりません。時には、ローデータの項目の内容に遡って、被検者がどの内容に強く共感していたのかを検討すると、より具体的にその方の内面をイメージしやすくなります。

SCTの分析では、以前の研修で学んだいくつかの指標をもとに、自己概念、家族関係、対人関係、実存的価値、そしてさらには、知的側面、情意的側面、志向的側面、力動的側面など、反応内容を分類して分析していきました。被検者が何に関心を持っているのか、内側にどのような葛藤が生じているのか、その葛藤に美化や否認、躁的防衛など、どのような防衛を使って対処しているのかをみることができました。

参加者の方々からは「これまでの研修で使った資料をもってきていたので、振り返りながら学ぶことができた」「検査全体を通して被検者の自己像を理解するための情報があることが分かった」「検査の解釈本はもっているけれど、こんな風に丁寧に読み込むことで検査を取るときに役立つとは思わなかった」などのご感想をいただきました。

次回、8月10日(日曜)には、4月に開催できなかった「おさえておきたいSHTP」の実施編、解釈編の研修を開催予定です。
(新型コロナウィルスの感染対策を行い、参加者の方々にも感染防止のご協力いただきます。)