先週末の15日土曜の夕方から、神戸にて少人数で開催されているウィニコット研究会に参加してきました。
毎月1回、土曜の夕方に主に開かれていて、ウィニコットやウィニコットに関連する著作を皆で講読しながら、自分の臨床と結び付けつつ、分からないことをディスカッションするものです。ですので、さまざまな現場でご活躍の先生や院生の方がご参加されています。
今回は、パトリック・ケースメントの『患者から学ぶ』の第九章を読みました。ケースメントは精神分析家であり、彼が会っていた
摂食症状をもつ女性患者との治療過程が丁寧に描写されていました。特に印象深かったのは、患者がケースメント以外との人間関係で引き起こす行動化に、ケースメントが巻き込まれずに、その行動化の意義さえ見つけ出しながらなんとか生き残り、その結果として、患者が母親や外の人間関係の中で、分離性という課題を達成していくというそのプロセスでした。
グループで読むと、一人で読むと十分に理解しきれないところも、理解を補い合いながら読むことができるので、この会の醍醐味だなと感じました。とても楽しく勉強になった会でした。