現場で生きる心理検査を学ぼう2019 第3回 おさえておきたいMMPI

本日は、「おさえておきたいMMPI」という内容で、午前に実施編、午後から解釈編と研修を開催いたしました。
 
MMPI(ミネソタ多面人格目録)は、今回の参加者の方々は現場で使ったことがないという方が大半でした。項目数の非常に多い質問紙ではありますが(550項目、略式で383項目)受検者のパーソナリティやさまざまな心理状態を把握するのにとても役に立つ質問紙です。
 
実施編の研修では、MMPIの成立の歴史(米国)と、日本でどのようにMMPIが使用されてきたか、出版の経緯などもご紹介しました。それから、実際にMMPIに取り組んで見たり、結果のコーディングなどもしたりしました。
「知識としては知っている検査だったけれども、実際にやってみたり、採点したりするのは初めてだった」というお声もありました。
 
解釈編の研修では、結果をどのように読み込んでいくか、基本的な知識からレクチャーしました。MMPIは4つの妥当性尺度と10の臨床尺度から構成されており、それぞれが高点あるいは低点でどのような意味合いをもつのか、尺度同士を組み合わせてどのように理解することができるのかについて、学んでいただけたかと思います。MMPIの尺度名は「心気症尺度」「ヒステリー尺度」など、物々しい疾患名を冠してはいますが、現在では、診断確定のために使われることはなく、各尺度の得点自体がパーソナリティや行動、症状についてさまざまな仮説を提供してくれます。
後半は、事例データから参加者の方々に解釈を考えていただきました。皆さん、早速得た知識を活用して解釈を組み立てておられました。その後、周りの方と、組み立てた理解について話し合っていただきました。
「自分で解釈を考えてみたり、周りの方と意見交換できたのもよかった」というご意見もいただきました。
 
検査道具をいきなり一式そろえるのは難しいかもしれませんが、少しずつ、日々の臨床への導入も考えてみてくださるのであれば、今回の研修も役に立ったのではないかなと感じます。
 
なお、検査道具の貸し出し検査SVなど、当研究所では行っております。いきなり現場で新しい検査を取り組むことに抵抗をお感じであれば、いつでもご相談ください。