実践的に学ぶ「WAIS‐Ⅳの所見の書き方」再を開催しました!

2021年6月6日に実施したものと同じものを再度開催させていただきました。

今回の研修もたくさんのお申込みをいただき、知能検査として用いられているWAIS-Ⅳについて、詳しく解説していただきました。
初めに、WAIS‐Ⅳの合成得点や下位検査の内容について丁寧に解説され、それぞれの合成得点や下位検査からどういったことが分かるのかについても説明いただきました。

それを踏まえて、WAIS-Ⅳのロールプレイ動画を見ながら、参加者の皆さんにも行動観察を記録していっていただくという実習を行いました。
浜内先生の解説もあり、検査に入る前の受検者様の様子や、下位検査ごとの注目すべき点について、その都度解説していただきましたので、日々の臨床現場と重ね合わせて考えることができました。

その後、ロールプレイでの記録を基に算出されたWAIS-Ⅳのプロフィール(研修用に準備されたデータ)から読み取れることを、Zoomのチャット欄を活用し、参加者の皆さんの解釈を書き込んでいただきました。
参加者の皆さんも非常に意欲的に取り組まれ、たくさんの意見が交わされました。
例えば、ある一部分の合成得点が低い場合、どのように文章化するかといった話がありました。
心理検査の結果を読んで、検査を受けられた方がそれを見て、どのように思われるかについて心を馳せてみること、どういった言葉のニュアンスであれば受け入れることができるかを考えて文章にすることが、なによりも大事であると再認識することができました。

内容としては同じことを記載していたとしても、書き方や言葉のニュアンスを考え、それに加えて、受検者様の良い部分もきちんと伝えられている所見の方が、受検者様の困り事の解決や解消に役立つ所見になると思いました。
また、プロフィールの数値だけでなく、行動観察から考えられることも踏まえて所見をまとめるのも大事であり、1つのことだけで解釈するのではなく、全体的に「統合」することが必要であることを強調してご説明いただきました。

最後に、研修全体への質問を募集し、浜内先生にご回答いただきました。
ご質問の内容からも、日々、皆さんが試行錯誤されながら、検査に当たっておられるのだろうなということが伝わってきました。
拡大解釈はせず、いろいろな情報を踏まえて分析し、統合していくことの難しさを感じます。

心理検査の研修のニーズの高さは、毎回アンケートからもうかがえます。
オンラインではご提示できるものが限られますが可能な限りお応えしていきたいです。

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