初学者ロールシャッハ・テスト勉強会(第13回)を開催いたしました

2021年3月23日に昨年12月ぶりに、初学者ロールシャッハ・テスト勉強会を開催しました。
本来であれば、1月に実施予定だったのですが、緊急事態宣言が出たため、1月、2月と延期していました。今回、アルコール消毒と換気、参加者の先生方のマスクなど、できる範囲での対策をする中での現地開催となりました。

本当に久々の開催ですので、まずは前回までにしていたことを振り返るところから始めました。
前回まで『ロールシャッハとエクスナーーロールシャッハ・テストの起源と発展ー』(包括システムによる日本ロールシャッハ学会、2005年、金剛出版)に記載されている、ヘルマン・ロールシャッハ自身がとったデータである「仕立屋のケース」について、構造一覧表から解釈を組み立てる作業の続きをしています。構造一覧表には様々な数値がありますが、まずが「鍵変数による戦略一覧」の表に基づき、7つのクラスターのうち、どのクラスターから優先的に解釈を組み立てるかを確認したうえで、作業に入ります。このケースでは、「a<p+1」が該当したので、思考のクラスターから見ていくことになりました。主に、テキストに沿いながら、コードを確認し、さらにはローデータに戻って分析し、そこからどのようなことが言えそうか、そして、その方の背景とどう重ねて理解できるのかを考えていくことになります。今回は、現実検討の力は保たれているものの、主体的に意思決定をすることを好まず、受動的なスタイルであり、物事が勝手によくなっていくことを期待してしまう人物である、ということが認知の三側面の分析でわかってきています。コーディングや理論を確認しながら、ゆっくり読み進めて、理解を共有していく予定です。

勉強会の後半は、コーディングの練習グループと、実施グループに分かれています。実施グループでは、「現地でロールシャッハをとることになったけれど、実施の練習を重ねておきたい」「片口法で勉強してきたけれど、包括システムの実施の仕方をきちんと学びたい」という参加者の方々を中心にペアでロールプレイをしています。記録の書き方や領域図のメモの取り方など、いざ実施してみると、どうするの?というところも話し合いながら進めていきます。コーディングの練習グループはコーディングの練習テキストを使用しながら、継続的に進めています。発達水準のコードや、Shadingのコードなど、以前に学んだけれどもいざとなると思い出せない内容の復習にもなっています。

次回は、2021年4月27日火曜日19時半から21時までを予定しております。

どの回からでも参加していただくことができます。
参加をご希望の方は、こちらよりお申し込みください。

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