今回は、当研究所スタッフの星野と浜内のダブル講師という珍しいパターンでの開催となりました。
最初に初回面接について簡単なレクチャーをした後、架空事例の初回質問票を見ていただき、そこから何が見立てられるのか、初回面接に向けてどのような心構えが必要かをグループディスカッションしてもらいました。
グループディスカッション後には、どのようなディスカッションが行われたかをチャットで共有してもらい、それを読みながら、講師が着目したポイントや見立てについてお話をさせていただきました。
その後も、初回面接のロールプレイを見ていただいて、見立てについてのディスカッション⇒チャットで共有⇒講師が読み取れること、見立てについてお話するということを2回繰り返しました。
最後にはアセスメントの優先順位やアセスメントに必要な知識について説明をさせていただきました。
一般的な初回面接についてご説明するよう心掛けましたが、講師2名ともが精神分析的心理療法をオリエンテーションとしているため、どうしてもそちらに偏重してしまったところはありました。
アンケートの中で、精神分析的な視点に興味をもってくださったという声が複数あり、嬉しく思います。
グループディスカッションは20分と長めの時間を設定しました。
アンケート結果からは、ちょうど良かったという意見が一番多くなりましたが、中には無言の時間が多く、大変だったグループもあったようです。
研修の中でもお伝えしましたが、初回面接は見立てと見立てに基づいた方針を立てるための情報収集を行う場になります。
そのため、初回面接を行うためには見立てに必要な知識やスキルが重要となってきます。
しかし、この「見立て」は本を読んだり話を聞いているだけでは上達しません。
書籍や研修などで得た知識を基に、目の前のクライエントを実際に見立て、それを言葉にする練習をすることが必要です。
今回の研修で少しでもそうした「言葉にする」練習の場になればと思い、あえて長めのディスカッションを設定しました。
開催前は、「時間が余るのでは・・」と心配していましたが、実際に話始めるとお伝えしたいことや、丁寧に話したいことがたくさん出てきて、少し駆け足になってしまったところもありました。
おそらく臨床経験によって、聞きたいポイントは異なると思います。
そのため、今後は領域別や初級・中級・上級に分けるなど工夫をして開催を検討したいと思います。
今回は台本ありのロールプレイを行いましたが台本ナシのロールプレイをやっても面白かったかもしれませんね。
またみなさまのご意見を聞きながら工夫をしていきたいと思います。