細澤仁先生にスーパーヴァイザーとしてお越しいただき、「母親と決別した成人女性との面接過程」についてご助言いただきました。
事例の詳細は割愛しますが
現在で全7セッション行っており、資料には事例の概要と6セッションまでの抜粋、7セッションの逐語を提示しました。
アセスメントについて精神力動的定式化を、初学者のうちは習慣づけておいたほうがいいというご助言をいただき
実際に提示したケースで精神力動的定式化をするとどうなるかを示していただきました。
また、精神分析的心理療法を行う上での心構えとして、「話している内容を理解せずに、クライエントの心を理解するように」と
教えていただき、なぜそれが難しくなっているのかを丁寧に聞いていただけ、
面接中に自分がセラピストとして何を考えているかや、なぜその介入をしたかをじっくりと考えました。
そして、自分では気づいていなかったクライエントの変化や、面接場面で起こっていることについてご指摘いただき
自分とクライエントとの関係を客観的にとらえることができました。
さらに先生から「僕だったらこう介入する」と具体的なセリフを教えていただき
(そんな言葉、浮かばない・・)と思いながらも、そのセリフを伝えていたら、クライエントはどのような反応をしていたのだろうと思いを巡らせました。
細澤先生からは、アセスメントや介入についてしっかりご指導いただきながらも
「客観的に見てるから言えることであって、その場にいたら言えるかわからないよね」
「展開しているから大丈夫だよ」
など優しいお言葉もたくさんいただきました。
最後に、フロアから「精神分析的心理療法を行う判断において重要なことは何か」と質問が出て
細澤先生から、①クライエントにとって役に立つかどうか、②クライエントにやりたいというモチベーションがあるか
のアセスメントが重要であり、特に②は、セラピストの「やりたい」という欲望と混ざってしまうため、注意が必要だというお話をいただきました。
セラピストの「やりたい」とクライエントの「やりたい」を区別するためには、経験とスーパービジョン、事例検討など自分の内面を安心して出せる場が必要であるということでした。
平日の夜という設定は当研究所では初めてさせていただきました。
やはり仕事終わりということで、遅れて来られた方や、参加できなくなってしまった方もおられました。
が、アンケートを見ると、平日の夜だからこそ参加できたという方もおられました。
今後、多くの方のニーズに応えていくために、どのような形で実施していくか、皆様の声を聴きながら試行錯誤していきたいと思います。
最後に案内です。
細澤先生のGSV
日時:毎月第4土曜日19時半~21時半(年10回)
料金:3万円(分割支払い可)
場所:当研究所 高槻オフィス
参加要件:精神分析的心理療法に興味のある臨床心理士(受験資格有も可)、大学院生
精神分析を学び始めたところだという方も大歓迎です。ケースがなくてもご参加いただけます。
10名ほどの少人数で行います。
お問合せ・お申込みは当研究所のお問合せフォームか、info@kokoro-you.comまで。