描画の基礎を学ぶ~バウムテストと風景構成法 を開催しました

 本日10月11日は、臨床心理士、公認心理師、臨床心理士養成の大学院生を対象に
バウムテストと風景構成法について、基本的な理論の講義や事例検討を実施しました。
台風14号が最接近した翌日とのことで、いまだ気を抜けない状況ながら、多くの先生方に
ご参加いただけました。

午前に扱ったバウムテストに関しましては、現場ではまだ実施経験のない先生方から
すでに5年程の実施経験がある先生方までおられました。
バウムテストはKochが1940年代に創案した描画法であり、被検者に木を描いてもらい、
その方の行動様式、性格特徴、感情などを理解しようとする検査です。
その実施にあたっての道具・教示が比較的簡便、かつほとんど年齢を問わずに実施
できることから臨床現場でもよく利用される一方で、結果の解釈に熟練を要するという
難しさもあります。

今回は、まず描画法の特徴を捉えてから、バウムテストの特徴を理解し、その実施法
を学びました。そこで一度、ロールプレイとして、参加者の先生方にバウムテストを
体験していただきました。
その後、バウムテストの解釈の説明をしたのち、事例検討を行いました。
先生方はロールプレイにおいても、事例検討においても、大変、真剣かつ興味深い
ご意見を発表されていました。

午後は風景構成法の研修を実施しました。まずは風景構成法に取り組んでいただいたうえで
その後で実施法と解釈法のレクチャーを行いました。


風景構成法(Landscape Montage Technique:LMT)は1969年に中井久夫によって開発されました。
統合失調症者への箱庭療法の適応をめぐって創案された本法であり、統合失調症者における風景構成法の
特徴をとしてH型・S型など分類を行っています。現在ではより幅広い対象に治療技法として用いられたり
パーソナリティ検査として用いられることが多くなりました。


実施法については教示だけでなく、描画の際にどこに着目して観察するか、PDIではどのように介入するか
などいくつかのポイントを紹介しています。
解釈の講義では、構成型にまつわる研究を紹介し、各項目の配置から分かることや象徴理解について
説明しています。またそれらの理論をどのように実践で使うことができるか、事例を交えながら考えています。

描画法にまつわる研修は今後も、参加者の先生方のニーズにお応えできる研修を開催したいと考えております。