実践的に学ぶ「WAIS‐Ⅳの所見の書き方」を開催しました!

今回のこの研修は、募集開始した直後からお申し込みが非常に多く、定員があっという間に満了となってしまいました。
5時間半という長丁場の中、100名近い参加者がおられ、かつオンラインという提示できることの限界がある中でどこまで満足のいく研修ができるのか、どこまで臨床現場の役に立つことができるのかを試行錯誤し、研修開始直前まで非常に緊張しました。

研修の中では
ウェクスラー式知能検査の概要
各検査項目、合成得点の説明
基本的なプロフィール分析の方法
を前半の2時間で説明をした後
架空事例として、WAIS-Ⅳを実施している場面観察してもらいながら主訴や検査目的、行動観察についてを記入してもらいました。

そして、記入してもらったことをチャットに打ち込んでもらい、共有しました。
さらにプロフィールや数値から読み取れることについてもプロフィール分析の方法に沿って、それぞれどのようなことが所見に書けそうか、チャットランに打ち込んでもらい、共有したうえで講師の表現を提示しました。

例えば「処理速度が低い」という結果が出た際に
「早く正確に書くことが苦手」
「時間的プレッシャーに弱い」
「視覚的情報を運動に伝えることが困難」
など表現方法はさまざまあります。

「これが正解」というものではなく、その時々に応じて多様な表現を用いることができるようになることが所見を上達する上で必要だと思っています。

そのため、今回の研修で、参加者のみなさまが積極的にチャットに書き込んでくださり、本当に多くの表現を目にすることができ、私自身も大変参考になりました。

クライエントの印象なども
自分の感覚が一般的なのか、少数派なのかもなかなかチェックする機会がないため
今回の研修で、私が感じたことと他の方が感じたことがどの程度一致していたかも確認することができました。

データから読み取れる事実と、そこから解釈を加えたり仮説を加えたりしたこととで表現方法などをわけ、所見を読み返したときにデータや検査場面が浮かび上がるような所見を作成する必要があります。
・検査時に着目するポイント
・着目したことを言葉にすること
・データの読み取り
・読み取ったことを言葉にすること
・複数の情報を統合すること
・所見としてまとめあげること
を1つ1つ、私が実際に所見を書いているときのことを思い出しながら言語化し、それが少しでも再現できる形でご提示できたのではないかと思います。

質疑応答の時間にもみなさまが積極的に質問をして下さったため、10分ほどオーバーしてしまいました。
時間の使い方については、今後も検討していきたいと思います。

オンラインという場であったため、検査道具を実際に提示できなかったり、記録用紙を手元にお渡しできなかったりと制限があり、不便もあったと思います。
しかし、アンケートでは、事例として協力してくださった方への感謝の気持ちや、運営、講師を気遣ってくださる言葉が多くあり、「やってよかった」と思える研修となりました。

今回、参加できなかった方もいらっしゃるため、追加開催等も検討したいと思いますし、オンラインで何ができるのかを今後も検討していけたらと思っています。





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