2021年8月31日に、「発達障害に関わる人が知っておきたいサービスの基本と利用のしかた」という書籍を書かせていただき無事に出版されたのですが、ほぼ同時期に同じ出版社から同じシリーズとして「子どもの発達障害と感覚統合のコツがわかる本」が発売されました。
この書籍の著者である前田 智行先生は、「子ども発達支援研究会」を立ち上げられ、放課後等デイサービスや児童発達支援事業所、特別支援学校など、様々な場所で働かれている専門職の方々の専門性を高める活動をされておられます。
同じ出版社から同じシリーズで出版したことをきっかけに、今回の研修が実現しました。
ZOOMでの開催ということで100名近い方からのご応募があり、関心を高く持ってくださっている方が多いのだと実感しました。
研修では、福祉の制度やサービスの概要を説明しながら、よくある相談エピソードを交え、どのように対応したらいいかなどもお話をさせていただきました。
制度やサービスは「すぐに使って助かる」というものもあれば、「今すぐには使わないけど知っていたら安心」というものもあります。
また反対に、制度やサービスを使ったら全てが解決するというわけでもありません。
それぞれの制度やサービスの大まかなことは知っていても細かなことは知らないということもよくあります。
そのため、「ここは知られていないかな」と思うところや、使い方のコツなどを中心にお話をしました。
90分お話をさせていただき、30分は質疑応答の時間の予定だったのですが、100分お話をしてしまい、全ての質問にお答えすることができなかったことが悔やまれます。
制度やサービスを利用するということは、「障害告知」と連動していたり、当事者、ご家族の「ライフスタイル」と連動していたりします。
そのため、ご質問も個別性が高いものが多かったように思います。
今回、事業所が立てる「個別支援計画」や学校が立てる「個別指導計画」について特に力をいれてお話をさせていただきました。
これらは法的にきちんと整備されているものの、活用しきれていない現状があります。
今回の研修の参加者の多くは、放課後等デイサービスや特別支援学校などでご勤務されている方々だとお聞きしていましたので、口うるさいことも承知で、法的にどのように明文化されているかをお伝えし、その重要性をお伝えしまいた。
(それぞれの現場が多忙であられることは重々承知なんですが・・)
また教育現場と福祉現場の連携がもっと進めば、子どもや家族にとっても、それをサポートしている支援者にとっても、さらに良い環境を作り出すことができると思っていますので、その連携が進むことを願ってお伝えしたことも多かったように思います。
良い環境を作り出すことができれば、支援者も支えられ、支援がしやすくなります。
研修後、早速主催者の前田 智行先生とメールでやりとりさせていただき、計画の立て方や連携について現場が何に困っているのか、どうすれば少しでもスムーズに進めることができるのかなど話をさせていただきました。
参加者の皆さまとも直接お話ができていたら、もっと熱いお話をたくさん聞けていたのではないかと感じています。
今回、お話しきれなかったことは、ぜひまた別の機会でお話できたらと思っています。