昨年度に引き続き初心者精神分析勉強会を開催することになりました。
昨年度から引き続きご参加の方も、今年度よりご参加の方もおられます。
この勉強会では、「精神分析は全くの初めて・・」という方から「少しは知ってる」という方まで
とにかく精神分析を勉強してみたい!という方々にご参加いただいています。
前半では、課題図書の講読で毎回1講ごと読み進めていきます。
担当者が課題部分をまとめ、それを読み上げ、感想や疑問点を話してくださることからスタートします。
今回は
『現代精神分析基礎講座 第1巻 精神分析の基礎』(2018、古賀靖彦編著、金剛出版)第9講「治療者ー患者関係」
が課題でした。
転移、逆転移はどういったものかの総まとめに加え
治療者ー患者関係の非対称性について触れられていました。
参加者の皆様からは
この「非対称性」についてどのように思うか
日ごろの臨床場面から様々な意見が出されました。
精神分析的心理療法では、セラピストがクライエントに自己開示することはほとんどありませんが
日々の臨床場面では自己開示することが治療的につながることもあるということや
対等であることが治療的になるのだというご意見などがありました。
また「非対称性」と「対等でないこと」はイコールではないのでは、といったご意見もありました。
後半は事例のご発表でした。
新型コロナウィルス感染症対策のため、途中でオンラインに切り替わった事例を提供してくださり
今、多くの心理臨床家が直面している問題について参加者で議論しあいました。
最初の契約をどのように行うのか
ネット環境の不具合などの問題をどう取り扱うか
と、症例などがまだまだ少ない中、セラピストが精いっぱいクライエントと向かい合う姿勢が見えました。
また講読で出てきた転移・逆転移について考え
セラピストの中にどのような逆転移感情が湧き起こっており
それはなぜ湧きおこっているのか
セラピスト自身の問題なのか、クライエントとの関係の中で起こっていることなのか
どういった転移関係が動いているのか
について意見を出し合いました。
次回は、課題図書が変わります。
『(現代精神分析基礎講座 第4巻 精神分析学派の紹介2』 (2019、古賀靖彦編著、金剛出版)
7月5日 自我心理学とその基礎
参加ご希望の方はこちらからお申込み下さい。